今井です。


日本のベンチャー企業が、シンガポール「カタリスト」、韓国「KOSDAQ」などアジアの新興市場への上場を目指す動きが出てきているようです。


先日も書きましたが、上場は最終目標ではありません。


したがって、日本の企業が日本以外の市場で上場しようとする場合は、なぜ他市場の投資家から資金を集めることが合理的なのか、ということを説明する責任があると思います。


もちろん、実際に海外への事業進出を行うと言うことであれば、意味があると思います。ただ、上場し易いところを選んで、早くキャピタルゲインを得たい、という発想があったとすれば、それは本末転倒と言わざるを得ません。


そんなことをしても、結局その場限りで終わってしまい、上場したとしても、株価は低迷を続けるでしょう。そうなれば、ますます新興市場の評価は下がり、全世界の株式市場や起業家にとっても、取り返しのつかないことになってしまいます。


経営者は、この点を十分認識して欲しいと思います。



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今井です。


昨日も触れましたが、新生GMが上場するということの意味するものは、一体何なのでしょうか。


あれからずっと考えていたのですが、よく分からなくなりました。


一般的に、上場は、新株の発行を伴い、その増資した株を市場で売ることで、新たな資金が会社に入るものです。つまり、上場により、会社にお金が入ってくるわけで、その資金を獲得するために、会社は上場します。


ところが、今回のGMの上場は、新株発行を伴わず、政府を初め既存の株主が市場で株を売ってGMの株主の地位から降りるだけのようです。


これでは、会社は、上場を行うだけの時間とコストをかけても、直接のメリットを得られないことになります。かえって資金の社外流出が発生するだけです。(幹事証券会社に支払うフィーだけで、100億円だそうです。)


しかも、現CEOのウィテッカー氏は、これでめでたく退任、年末まで会長を務めた後は、GMの株などを自由に処分してキャピタルゲインを得られる立場になるわけです。まさに、アメリカの資本主義的な行動で、ばっさりと工場や人を減らして短期的に利益を上げてゴールデンパラシュートでのエグジット、というように見えなくもありません。


米国景気の先行きの不透明感が増し、上場の「窓」が小さくなってきている中での、手に汗を握る脱出劇、と言う風に見るのは、穿ちすぎた見方でしょうか。


もっとも、GMが「ガバメント・モーターズ」の略だと揶揄されるように、国有化されている状況は異例であることは間違いなく、いつかは正常化させる必要があるのは事実です。


ただ、それが、本当に今でなければならないのか、と言う点には疑問が残ると思います。



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今井です。


米国のGMが、経営破たんから1年で、早くも再上場に向けて米国証券取引委員会SECに新規株式公開(IPO)を申請しました。


景気動向の不透明感が払拭できない時期で、果たして本当に米国自動車業界、なかでも新生GMが安定軌道に乗ったと言い切れるのかどうか不安は残ります。


他方、この時期を逃すと、なかなか米国政府としても民間企業の経営から手を引くことが難しくなること、また、人気低迷気味のオバマ政権としても、何かひとつ成功物語を世間に提示しておく必要に迫られたこと、も背景にあるのかも知れません。


また、上場させることで、GM支援のために拠出してきた資金を米国政府が回収できる、という思惑も当然あるでしょう。


このような特殊性から、今回のIPOは必要なのかもしれませんが、破綻した会社がまた一年で上場する、というのも、若干戸惑いを感じます。


本来、IPOは、上場にふさわしい会社が行うべきもので、一定の安定感を確認するような時間は必要なのではないかと思います。


また、上場本来の目的は、信用力の確保、資金調達のため、などであるわけです。これまでの投下資金の回収や、キャピタルゲインを得たいと言うような、マネーゲーム的な要素が前面に出ることは望ましくないと思います。(GMのケースはそうではないとは思いますが。)


上場イコール目的の成就、と言う図式ではなく、そこからがスタートだ、と言うことを十分意識すべきだと思います。



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今井です。


ITの巨人、ヒューレット・パッカード(HP)のCEOマーク・ハード氏が、セクハラの疑惑の中で辞任しました。


HPは、以前にも、社内での情報盗聴など、ごたごたしていた歴史があり、ハード氏になってからは、そうした話もなくなり、辣腕ぶりも評価されていたようだったのに、残念です。


ことの真偽はともかく、なかなかスキャンダラスで世間の耳目を引く筋立てで、いかにも「ある種」アメリカ的経営のように感じられます。


ただ、私が本当に感心したのは、この問題に対するハーバード大のW. ジョージ教授の発言です。すなわち、一旦地に落ちたハード氏の名声も、きっとまた世の中に戻ってきて、そのリーダーシップを発揮するだろう、と述べている点です。


やはり、アメリカは、失敗してもまたやり直せる、という懐の深さと、類まれな能力はまた活かしていこうという精神があり、それを教育者が唱導しているという事実は大変意味のあることだと思います。



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今井です。


最近ニューヨークJFK空港で、次のような事件がありました。


JetBlueという格安エアライン機中で、到着した途端に席を立って頭上のスーツケースを取ろうとしていた女性乗客と、それを制止しようとした男性客室乗務員が口論になりました。


そして、その際、頭の上にそのスーツケースが落ち、嫌になった客室乗務員が、仕事を放棄し、機内のビール缶を片手に、脱出用の非常口を開けて救命用の滑り台を出してそこから出てそのまま帰宅してしまいました。


彼は家にいるところを逮捕されました。逮捕の理由は、大衆を危険な状況に置いたということで、一番重い量刑は、禁固7年だそうです。


これに対し、世論は彼に対して同情的な論調が多いようです。


ハードシップの高い仕事で、乗客はわがまま、タイトなスケジュールの中で、サーブし、ごみを集め、掃除を行い、安全に目配りし。。。ストレスも溜まろうというものだ、と。


もちろん彼が非難されるべきであることは言うまでもありませんが、私の視点は、どうも問題の本質は、次の点にあるような気がしてなりません。


すなわち、航空会社が提供するサービスがあまりに画一的で、血が通っていないこと。


マニュアルどおりにこなしておけばそれでよい、という対応ではなかったのでしょうか。


安全についても、どうなのでしょうか、飛行機はもう静止しているのであれば、少しぐらい立ち上がっても危険ではない状況だったのかもしれません。


また、離陸前の安全のためのデモンストレーションにしても、見ている人はほとんどいません。それでも決まりだからと、みんな淡々とその「儀式」は執り行われています。


幸い、本件では、彼がスーツケースで頭を打ったこと以外は、誰も怪我をしなかったようですが、窮屈な機内で、みんなが少しでも気持ちよく旅をし、またこのエアラインを利用しよう、と思ってもらえるような対応を心がけなければなりません。


航空会社側は、まずは従業員に対し、安全やサービスに対する意識を緩めさせないような教育とモラールの維持向上を常に考えていくべきでしょう。


そして、それは、その会社が何に価値を持っているかを確認することになるとともに、それを会得した従業員が直接顧客との接点になってその価値を拡大させていくことにつながるわけですから。



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